ベランダの鍵が開けられ、ガラガラと窓が開けられる、そこには誰かが立っている

その人は部屋の中には入ってこない、しかし何かを囁いている
「どうして、☓☓☓てくれないの?」
気味が悪いので窓を締め、鍵を締める

しばらくしたらまた鍵が開けられ窓が開く音がする、また誰かが立っている
さっきの人とは別人だけど、同じ事を囁いている
「どうして、☓☓☓てくれないの?」
なに?なにをいっているの?と声をかけるとその人はベランダの奥へと歩いていき、途中で止まる
そこからは後ろ姿が続くだけで何も動こうとしない、そして消える
若干イラっとしつつ、気持ちが悪いな、と窓を締める

しかし、しばらくするとまたガラガラと窓の開く音がして別人が立っている
「どうして、☓☓☓てくれないの?」
イライラが溜まっていた俺はそいつに向かって怒鳴った、そいつはさっきの人と同じように
ベランダの途中まで移動して動かなくなる、そして消える


同じことが繰り返されて不気味で恐怖を感じていたが
怒りも溜まっていたので、次は最初から鍵部分を手で固定して窓が開かないようにしてみた
鍵を固定しているので常に窓の外を見ている状態、誰も何も現れない時間が続いた

ふと、気づくとそこに子供が立っていた

急に現れたので驚いてしまったが、鍵を固定しているので窓は開けられないが、声が聞こえる
「どうして☓☓☓てくれないの?」
すると、ギギギと鍵が持ち上がろうとするのを抑える
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
声が聞こえる度に徐々に鍵が持ち上がる力が大きくなるが必死になって抑える
「・・・」
しばらく黙り込み、こちらを見続ける子供の目がとても怖く感じた、そして先程とは比べ物にならないぐらい
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」
「どうして☓☓☓てくれないの?」

もう鍵を抑える手に力が入らない、ああ、いいや、手を緩めて楽になろう
ガチャン、と鍵が開けられたその瞬間に目が覚めた

酷い頭痛がしていた、ズキンズキンズキンと
ものすごく力を込めて踏ん張っていた後に起こるような、そんな頭痛が続いていた

一体あいつらは何を伝えたかったんだろうか